お知らせ
2024年12月
・木原くんがRibosome meeging 2024 in JAPANでポスター発表をしました。
Ribosome heterogeneity in neural stem cells (12月2日、東大医科研)
2024年11月
・小林が第18回 日本臨床ストレス応答学会大会シンポジウムで招待講演を行いました。
成体神経幹細胞におけるプロテオスタシス変動 (11月2日、宮崎)
・Luくんが第97回 日本生化学会大会でポスター発表をしました。Delta/Notch-like EGF-related
receptor plays a role in regulating the proliferation of neural stem cells. (11月6日、横浜)
・大西さんが第47回日本分子生物学会年会でポスター発表をしました。
神経幹細胞の休眠状態におけるマイトファジー活性の解析(11月29日、福岡)
・Zhangくん、新田くんが第21回成体脳のニューロン新生懇談会(研究会)でポスター発表をしました。
新田くんはyoung investigator awardを受賞しました。(11月30日、東京理科大)
神経幹細胞の増殖に影響を与える因子の同定(新田)
The regulation of neurogenesis and neural stem cells quiescence in mouse brain(Zhang)
2024年10月
・研究生のTianquan Cui(崔 天全)さんがグループに参加しました。welcome!
・Zhangくんが第 19 回 生命医科学研究所ネットワーク国際シンポジウムでポスター発表をしました。
Lysosomal activity fluctuation in adult neural stem cells (10月11日、東北大学加齢医学研究所)
2024年9月
・班会議(9月18−20日熱海)でZhangくん、木原くんがポスター発表をしました。
・茨城県立緑岡高等学校の学生さんが研究室見学に来られました。(9月30日)
https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/relations/page_00062.html
・Luさんが京都大学大学院生命科学研究科の修士課程を修了しました。(9月24日)
2024年6月
・小林がEUROGENESIS 5th meeting - Adult Neurogenesis in Physiology and Diseaseに参加しposterと
selected presentation (short talk)を行いました(12-14日フランス, ボルドー)。
Lysosomal proteolysis monitor to measure lysosomal activity in neural stem cells of the adult mouse
brain. https://eurogenesis.sciencesconf.org/
・M2の木原くんが日本プロテオーム学会2024年大会第20回日本臨床プロテオゲノミクス学会合同大会
でポスター発表と口頭発表を行いました(26-28日、青森)。神経幹細胞における翻訳制御機構の解明
https://www.jhupo.org/event/2024/file/program0618.pdf
2024年5月
・学変A「タンパク質寿命」第2回領域班会議が医科研で行われました(9日)
・小林の総説がJB誌で公開されました。
Protein homeostasis and degradation in quiescent neural stem cells
https://doi.org/10.1093/jb/mvae006
・Zhanくんが第51回医科学研究所創立記念シンポジウムでFlash talk(30日)とポスター発表(31日)を
行いました。
Fluctuation of lysosomal protein degradation in neural stem cells of the postnatal mouse brain
2024年4月
・皆でお花見に行きました(5日東京都庭園美術館)。花より団子?
・Dengさんが大学院新領域創成科学研究科博士課程に入学しました(12日武道館)
Congratulations!!
・研究所のお花見に参加しました。他のラボと交流の良い機会でした(18日)
2024年3月
・ラボの居室の模様替えをしました(27日)。
2024年2月
・Zhangくんの論文がDevelopmentに掲載されました!(2月14日)Fluctuation of lysosomal
protein degradation in neural stem cells of the postnatal mouse brain.
Development (2024) 151 (4): dev202231. https://doi.org/10.1242/dev.202231
・小林がAMEDプロテオスタシス領域会議(2月7日秋葉原)学変Aタンパク質寿命班会議
(2月11日)で口頭発表をしました。
・班会議(2月10−12日掛川)でZhangくんが口頭発表、Luくん、大西さん、木原くん、
新田くんがポスター発表をしました。頑張りました。
2024年1月
・ZhangくんのLyMoの論文がDevelopmentにAcceptされました! (1月17日)
Congratulations!!
・小林が第1回多細胞休止を研究する会で講演しました。
(成体神経幹細胞における休眠制御)(1月16日沖縄)
2023年12月
・小林が第46回日本分子生物学会年会シンポジウム「神経機能におけるタンパク質/RNA恒常
性の破綻 ~神経新生から神経病態まで~」で講演をしました。(脳内神経幹細胞における
リソソーム活性の変動)(12月6日神戸ポートアイランド)
2023年11月
・小林が第96回日本生化学会大会シンポジウム「タンパク質寿命学の創出」で講演しまし
た。(脳内神経幹細胞のタンパク質分解活性の変動)(11月2日福岡国際会議場)
https://www2.aeplan.co.jp/jbs2023/
・茨城県立緑岡高等学校の学生さんが研究室見学にきてくれました。(11月6日)
・Deng Shenghuanさんがグループに参加しました(11月6日〜)。welcome!
2023年10月
・東京大学医科学研究所での研究をスタートしました!(10月1日)
・小林が第64回日本先天代謝異常学会学術集会で特別講演をしました。(リソソームによる
成体神経幹細胞の休眠制御)(10月6日大阪国際会議場)http://jsimd64.umin.jp/
はじめに
1つの細胞である受精卵から生み出された私たちの体は、約210種類、計37兆個もの細胞で構成されています。体の中では、幹細胞が新しく細胞を作り、常に細胞を入れ替えて体の機能を維持しています。
近年、脳の中にも幹細胞(神経幹細胞)が一生涯に渡って存在し、神経細胞(ニューロン)を新しく作り出せることがわかってきました。
しかし、大人の脳の中の神経幹細胞のほとんどは眠っている(休眠)状態にあります。この眠っている神経幹細胞は、どのように脳の機能維持に関わっているのでしょうか?
私たちのグループでは、神経幹細胞の休眠制御のメカニズムに興味をもって現在、研究を進めています。
研究内容
体の中に存在する幹細胞は、組織内の適切な環境(ニッチ)に限局して存在しています。大人の脳組織に存在する成体神経幹細胞も、脳室周囲と海馬の歯状回に限局して存在し、細胞内や細胞外環境から様々な制御を受けています。
私たちは、最近、細胞内の不要な物質を分解処理する細胞小器官である「リソソーム」が、神経幹細胞の「休眠」を制御していることを見出しました(Kobayashi et al (2019))。
「休眠」とは、増殖も分化もせずに幹細胞としての機能を停止している状態(細胞周期でのG0期)であり、長期間にわたる幹細胞の維持に必要だと考えられています。活性化されると機能を取り戻します。成体内の90%を超える神経幹細胞が、休眠状態にあると言われています。
「リソソーム」は、細胞内の不要な物質の分解処理を行うだけでなく、細胞内の栄養状態を感知し、細胞内のタンパク質や脂質の状態を整えたり、分泌により細胞外の環境を変えたり、様々な役割を持っています。
私達は現在、神経幹細胞におけるリソソームの機能に着目をした解析と、物理学的な特性である固さ(弾性率:stiffness)による制御に着目した解析を行っています。
次の項目について、解析を進めています。
-
細胞外からの休眠シグナルとリソソームをつなぐ経路とその制御
-
細胞内で休眠状態を制御しているタンパク質恒常性等の制御
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リソソームを介した細胞外の微小環境制御
-
細胞外の力学的な特性による神経幹細胞制御
これらの研究成果から、脳機能の維持における神経幹細胞の休眠制御について、明らかにしていきます。
最近の研究成果
Zhang, H., Ishii, K., Shibata, T., Ishii, S., Hirao, M., Lu, Z., Takamura, R., Kitano, S., Miyachi, H., Kageyama, R., Itakura, E. and *Kobayashi, T.
Fluctuation of lysosomal protein degradation in neural stem cells of postnatal mouse brain
Development. 151, dev202231 (2024)
https://doi.org/10.1242/dev.202231
Park, G., Shin, M., Lee, W. Hotta, A., Kobayashi, T. and *Kosodo, Y.
Direct visualization of the transition status during neural differentiation by dual-fluorescent reporter human pluripotent stem cells.
Stem Cell Reports. 17, 1903-1913. (2022)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9481873/
Kaise, T., Fukui, M., Sueda, R., Piao, W., Yamada, M., Kobayashi, T., Imayoshi, I. and *Kageyama, R.
Functional rejuvenation of aged neural stem cells by Plagl2 and anti-Dyrk1a activity.
Genes Dev. 36, 23-37. (2022)
http://genesdev.cshlp.org/content/early/2021/12/14/gad.349000.121
Zhang, J., Uchiyama, J., Imami, K., Ishihama, Y., Kageyama, R. and *Kobayashi,T.
Novel roles of small extracellular vesicles in regulating the quiescence and proliferation of neural stem cells.
Frontiers in Cell and Developmental Biology 9 | Article 762293 (2021)
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fcell.2021.762293
*Kobayashi, T. and *Kageyama, R.
Lysosomes and signaling pathways for maintenance of quiescence in adult neural stem cells.
FEBS J. 288, 3082-3093. (2020) State‐of‐the‐Art Review
https://doi.org/10.1111/febs.15555
*Kobayashi, T., Piao, W., Takamura, T., Kori, H., Miyachi, H., Kitano, S., Iwamoto, Y., Yamada, M., Imayoshi, I., Shioda, S., Ballabio, A., and *Kageyama, R.
Enhanced lysosomal degradation maintains the quiescent state of neural stem cells.
Nat. Commun. 10, 5446. (2019)
メンバー
卒業生
お問い合わせ
小林 妙子
〒108-8639
東京都港区白金台4-6-1
東京大学医科学研究所 基礎医科学部門 タンパク質代謝制御分野
総合研究棟5F 5203
TEL:03-5449-5257(直通)
*東京大学医学系研究科、薬学研究科の大学院生を受け入れています。